アーユルヴェーダを少し知ってくると、とても身近な学問であるように感じます。
それは、アーユルヴェーダが日常の生活に深く関わることで、心や体が軽くなり、幸福度が上がる医学だからです。
人間は心と体が健康ならば「幸せ」と感じられるものなのでしょう。
とくに、最近、QOL(生活の質)を意識した生き方を大切にした女性たちが「私もアーユルヴェーダを学んでみたい」 と感じることも多いようです。
まず、 「アーユルヴェーダ」とは、サンスクリット語で、 「アーユス」が「生命・寿命」、 「ヴェーダ」が「科学・知識」を意味していて、 この2つが合わさりって出来ています。
インドの伝承医学であるアーユルヴェーダは、大きく分けると「8つの専門分野」が存在します。
内科 ・小児科 ・鬼神学・特殊外科(耳鼻咽頭科・眼科 ・歯科など)・外科・毒物科 ・強精科 ・若返り科(アンチエイジング)といった、それぞれの専門分野に分類されています。
しかし、アーユルヴェーダ医師は、どのような外来の患者も診察できる総合医の立場を取りつつ、上記のうちのどれか専門分野も持っているようです。
西洋医学の医師と同じように、自分の範疇を超えた患者が来た場合は、専門医を紹介するようにできているのでしょう。
そんな実際のアーユルヴェーダとはかけ離れたようなアーユルヴェーダが、日本で生まれ変わった「美容・リラクゼーション法」として行なわれています。
あなたの学びたいアーユルヴェーダとは、どんな目的ですか?
「美容」や「リラクゼーション」を目的にしたアーユルヴェーダなら、日本で学ぶのも、アリだと思います。
たぶん、「手で癒す」「キレイになりたい」といった女性がたくさんいますので、とてもニーズに合っているものでしょう。
しかし、本当のアーユルヴェーダは医学であり、「病気や未病を治す」といった目的があります。
それを謳って行なうだけの勉強の場が日本にはとても少ないと感じます。
それは、人間の身体の学問として「解剖学・生理学・病理学」での一定の水準をクリアする資格が、日本のアーユルヴェーダにはないからです。
ここはとても大切なところで、それなく「医学」とは呼べないのも確かです。
医学としてのアーユルヴェーダを行ないたいという方は、実際にインドのアーユルヴェーダカレッジでドクアー過程を歩むか、私のように「解剖学・生理学・病理学」を国家資格クリアレベルを持った者がアーユルヴェーダを学ぶか、どちらかが必要になると思います。
当院では「女性のための医術」として、アーユルヴェーダを行なっています。
また、アーユルヴェーダと鍼灸の施術を組み合わせることで、両方のメリットあり、片方だけのデメリットも解消されます。
当院では、スクールを行なっていませんし、将来行なう予定もありません。
以前、縁あってセラピストカレッジや教育育成団体での講師として<解剖生理学・栄養学>といったこともしたこともありますが、自分自身はもっとアーユルヴェーダの勉強をインプットして、臨床(患者様に繁栄)でアウトプットする方が向いています。
私自身の日常が「臨床」で副作用なく効果をあげることを考えて、ひとり一人の患者様に向かっていますので、「多数行なう」ことは無理でも、「ひとりを深く診る」を大切にした施術です。
そこには、セレブであろうと有名人であろうと、私の中では「いち患者様」です。
特別扱いはありませんが、毎回が私にとって「いまここ」を意識した施術となっています。
私自身が最初から「女性疾患のケア」を目的としてアーユルヴェーダと鍼灸を学んだので、医学的なアーユルヴェーダを勉強したいと思ってました。
日本ではそのあたりが解決されずに、南インドの病院で学ぶことを望みました。
それで学んだだけでは、とても追いつかないほど深い医学ですが、私の生涯を捧げるにふさわしいと実感しています。
また、鍼灸での中医学での知識を加味した、「変わった施術」かもしれません。
インドでの私が鍼灸師だと告げたら、興味を持って接してくれたのも確かです。
また、人はみんなそれぜれ「使命」が違うはずなので、「美容」や「リラクゼーション」のアーユルヴェーダの施術があるのも、とてもいいことだと思います。
そういった、自分の使命を心に置きながら、それにに合ったものを学ぶことが大切だと思います。
私自身では、もっと鍼灸師の方がアーユルヴェーダにも興味を持ってほしいと感じることはありますが、それも「縁」なのでしょう。