アーユルヴェーダを体験した人の多くがスクールに通って、技術や知識を習得したいと考えるようになります。

アーユルヴェーダは、インドの伝承医学として現代に伝わっていますが、「自己免疫力を高める」ための施術としても、人気があります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

そして、WHOの健康の定義として「健康とは、心も体も共に健康である」という点においては、WHOが成されるずっとはるか昔のインドで言われ続けているのが、アーユルヴェーダという「伝承医学」です。

アーユルヴェーダは、インドだけでなく、欧米・ヨーロッパ・アジアなどの各国で、その効果の高さが注目され、知識や技術を学びに本場・南インド<ケララ>に訪れました。

最近では、南インドで「アーユルヴェーダ」を学んだ人が日本でスクールを運営し、現地まで行かなくてもアーユルヴェーダを習得できるようにもなってきています。

しかし、その土台ともいえる「解剖・生理学」の知識を持たないセラピストがスクールで教えるのは、とてもあやふやで危険です。

手技だけあればできるものではありません。

そこは、勘違いしないでほしいところです。

南インドでは「医学」としているものが、日本で「美容」というものに、すり替わってしまう現実も、本当のアーユルヴェーダを学ぶ方にとっては、難しいことろと言えます。

私自身は、「鍼灸」の国家資格を持ち、解剖・生理学・病理学などを学んだことで、アーユルヴェーダを治療として繋げていけることが可能ですが、そうでない場合の日本で行なうアーユルヴェーダは、「美容」として行なうだけになるでしょう。

ただ、受けたい人のほとんどが、「少し体が疲れた」「痩せたい」といった軽い状態の場合は、キレイになれるかも知れません。

 

それは、単に「セラピストが技術がない」と言っているのではなく、人間の体の構造を知らずして、行なうことの恐ろしさです。

 

セラピストが「撫でる」施術で「癒す」のは、とてもいいことですが、それは、ただのオイルマッサージになってしまい、アーユルヴェーダ<アビヤンガ>ではありません。

その違いを踏まえて、きちんと学ぶのであれば、インドで「ドクターコース」を進まれるのか、国家資格レベルの解剖・生理学を学び、アーユルヴェーダを行なうほうがよいと言えます。

私自身も、アーユルヴェーダをきちんと全て把握して行なっているとはいいがたいほど、知識が浅いです。

また、インドの薬草で作った「薬」が診れる訳でも、作れる訳でもありません。

すべてを「アーユルヴェーダ」の施術で頼ることは、私には出来ないことです。

ただ、アーユルヴェーダの施術でできること、できないことの区別をしっかり持って、「治療」へ繋げていくことを大事にしています。

鍼灸だけの施術では不得意なものが、アーユルヴェーダの施術でしっかり効果を得ることも可能です。

そのどちらもあることで、より早く症状改善を促すこともできます。

 

当院では「身体の浄化」としてのオイルマッサージ(アビヤンガ)行なっていき、身体の老廃物と言われるものをしっかり取り除き、そのあとで行なう「鍼・灸」がとても効果的に感じます。

一番よく分かるものとして、「不妊治療」が挙げられます。

結果として「妊娠する」ということが目的ですが、きちんと来ていただいて、その間も食事や睡眠・運動のアドバイスどおり頑張っていただいた方は、本当に「妊娠」が早いです。

平均2~3カ月、最長6カ月くらいで「妊娠」されていきます。

そういった場合も踏まえると、「アーユルヴェーダ」だけでなく、「鍼灸治療」も大いに活躍してくれています。

 

「アーユルヴェーダ」でも色々な目的もあるでしょうから、自分が施術を行ないたいと思ったときに、「どんな人」に「どんな目的」で行いたいか、しっかり考えたうえで、アーユルヴェーダを学びましょう。

 

私は、まず、日本のアーユルヴェーダ・スクールで学びましたが、腑に落ちず、本場の南インドまで行って学び直しました。

日本のスクールがダメということではなく、アーユルヴェーダの基礎を教わるのには、どちらも必要だったように思います。

今は、その基礎から、自分の施術へと応用ができ、その方にあった内容での「オーダーメイド施術」が行えるようになりました。

その最初の一歩として必要な「脈診・舌診」は、鍼灸治療で行なう中医学の「四診」を用いています。

本人からの自己申告での不調だけでなく、病気になりそうな「未病」も合わせて診ていけます。

 

ぜひ、「アーユルヴェーダ」を学んでみたい人に、一度は受けていただきたい「アーユルヴェーダ」です。

医療関係者やセラピストさんも、よく訪れてくれます。

 

提供:アーユルヴェーダ&鍼灸月とロハス治療院

室長ヨーコ